税務会計のプロフェッショナル

税理士は、記帳代行、税金・経理・経営に関するアドバイス等が主なお仕事です。
このうち、税務代理・税務書類の作成・税務相談業務は、税理士にしか許されていない独占業務です。 しかし、独占業務以外にも経理指導やコンサルティングに力を入れている事務所が多いです。 なお、コンサルティングとは、経営に関するアドバイスなどをする事です。決算書の数字を分析して、節税対策や資金繰りなどの助言や、経営計画書の作成を行ったりもします。
また、税理士には行政書士となる資格もあり、税理士業務に付随する部分の社会保険労務士業務を行うこともできます。
このように税理士の仕事は幅広く、単なる記帳代行業務を除きAI(人工知能化)後も必要な業務です。その分可能性も大きい職業といえるでしょう。

税理士試験

五科目の永久有効の科目合格制なので、社会人に人気があります。 能力の証明という点では、科目合格にも価値があります。 試験は難関です。お仕事を続けながら受験する事も可能ですが、お仕事を続けながらだと、数年から十数年の長期戦になるのが一般的です。

受験科目

五科目で合格になります(免除を除きます)。


受験資格

代表的な受験資格は以下の通りです。
次のいずれかに該当する方
①大学・短大・専門学校(2年以上)を卒業して、法律学または経済学に法律学又は経済学に属する科目※を1科目以上履修した者
②日商1級合格者又は全経簿記上級合格者
③会計に関わる事務又は業務に2年以上従事した者
その他の受験資格は、国税庁 税理士受験資格をご覧ください。

※「法律学に属する科目」には、法学、法律概論、憲法、民法、刑法、商法、行政法、労働法、国際法等が該当します。
「経済学に属する科目」には、(マクロ又はミクロ)経済学、経営学、経済原論、経済政策、経済学史、財政学、国際経済論、金融論、貿易論、会計学、簿記学、商品学、農業経済、工業経済等が該当します。
履修した科目が法律学又は経済学に該当するかどうかが科目の名称から判定しかねる場合には、 シラバス(授業内容)と成績証明書をFAX【担当宛FAX03-3216-1321】または郵送で下記の住所へ送り、電話で回答を得ることができます。比較的早く回答を頂けます。 電話での解答になりますので、添え状にご自身の電話番号を記載してください。携帯電話番号でかまいません。確認ができれば申込時にシラバスは必要ありません。 詳しくは東京国税局へご相談ください。

東京都 東京国税局 人事第二課 〒100-8102 千代田区大手町1丁目3番3号大手町合同庁舎3号館 TEL03(3216)6811 

免除(一般的な方法のみ記載します。)

税理士五科目合格は、公認会計士試験合格より困難だといわれています。 大学院を卒業して科目免除を狙ったほうが近道です。 なお、免除を潔しとしない考えの方もいらっしゃいますが、大切なことは「社会で役立つ仕事ができるかどうか」であり、資格取得のプロセスにこだわるべきではないと思います。

①大学院修士課程を終了し、
かつ
②大学院で作成した税法に関する修士論文が、国税審議会で承認(通常は承認されます)されると、
税法2科目の試験が免除されます。

大学院は、夜間・土日・通信などがありますので、 社会人でも通えますが、費用が年間90万円前後×2年分かかります。大学院へいかれるかどうか、また行かれるにしても通う大学院は情報を調べ、慎重に選択されることをお勧めします。
3科目合格できなけれは免除の意味がないので、いきなり大学院へ行かれる前に、まずは一部科目の合格を目指すことをお勧めします。

税理士簿記論の合格方法

税理士簿記論は、日商簿記1級同様、相対評価の競争試験です。
日商簿記2・3級のように絶対評価で、合格点を超えれば合格するという試験ではありません。
知識を一通りマスターしただけではなく、他者より多く点を取るための反復演習が必要になります。
試験が長期化する方は3パターンあります。
一つは努力不足、二つ目は学習方法の間違い、もう一つは基礎不足です。

①努力不足
試験に落ちた⇒試験直前まで何もしない⇒直前だけ頑張る⇒また落ちる
これは上級者によくあるパターンです。

②学習方法が間違っている。
税理士簿記論は、テキストを何回も読んで、個別問題集を何回回しても、それだけでは合格できません。
試験は、どんな人間にも解けない分量が出てきます。取捨選択力を磨く、ミスを減らす、解答テクニックを覚えるといったことをしないと、とても合格できません。

③基礎不足
試験が長期化する方の原因として、簿記2・3級の土台があやふやの可能性があります。
税理士簿記論は、日商簿記2・3級の内容を応用させて解く問題がたくさんあります。2・3級の根本的理解をせず、暗記型で合格してしまうと、応用問題に対応できません。
2・3級の復習を強くお勧めします。なお、日商1級の商業簿記・会計学まで勉強していると、学者作成問題-第1問(25点)・第2問(25点)で、相当なアドバンテージが得られます。

↑ PAGE TOP