キャリアアップ-社会人編

大人は忙しく、仕事・家事・育児をしながら勉強するというのは、簡単な事はありません。
しかし、それでも勉強するのはなぜでしょうか。
「就職に必要だから。」
「会社からとるように言われたから。」
それだけでしょうか。
他にも根本的な理由があると思います。

それは、「上を目指して挑戦すること。」ではないでしょうか。それ自体に価値があります。
人間は何かを目指す事に快感を感じる本能を持っています。
その当時は苦しくても、後で振り返ると、実は楽しい期間だと思うこともあります。

簿記から始めるビジネススキルアップ

帳簿や決算書は、作成する事自体が目的ではありません。
帳簿や決算書から組織の状態を読み取り、未来に向けて合理的な意思決定をする事が大切です。
簿記を本格的に勉強しなくても、帳簿や決算書を読むことはできますが、表面的な理解に留まります。
例えばあるスポーツを経験しことがある方が、そのスポーツを見ると、細かいところまでよくわかります。 逆にそのスポーツを経験したことのない方がそのスポーツを見ても、表面的で薄い理解になってしまいます。
簿記も同じです。簿記を勉強すると、帳簿や決算書の作成の経緯までわかるようになり、その組織の理解にもつながります。
数字に弱い経営者・スタッフで運営されている組織は倒産しやすく、逆に数字に強い経営者・スタッフで運営されている組織は堅固で成長力を持ちます。
簿記はビジネススキルアップの基本です。簿記の勉強は経理担当者のみに有益なのではではなく、むしろ経営者や管理に有益です。

転職・就職の武器として

簿記資格の取得は経理や総務への転職に有利ですが、その効果を実感できるのは2級合格以上です。
一般的に転職は、未経験者より経験者が優遇されます。
未経験の場合で経理・総務などを希望される場合は、最低簿記2級以上ないと厳しいです。
逆にいうと、2級があれば未経験でもなんとかなる場合が多いです。また、変な癖がついていないという事で、基礎知識がしっかりしている未経験者のほうが優遇される場合もあります。
簿記2級以上を取得すると、会社全体の数字に強くなるので、経理のみならず、それ以外の分野の就職・転職にも有利です。
ただ、それが全てではありません。書類が通りやすくなったりしますが、最後は人間性が一番重視される傾向があります。

経理・財務スキルのブラッシュアップとして

経理職に就いているも、
「帳簿全体の流れが見えない」
「何をしているかわからない。」
「本当にこの処理であっているのかわからない。」
「決算書の数字から会社が見えてこない。」
といった悩みを抱えている方はいらっしゃると思います。

簿記の勉強を勧めると、このあたりの内容もよくわかってきます。 実務と学問は両方大事です。この両輪が絡めあうと、経理のエキスパートになれます。


キャリアアップ-学生編

学生とキャリアアップ

学生といっても様々です。今回は家庭が経済的に苦しく、大学などへの進学が困難なケースを対象にします。そのような環境でなくても参考になると思います

まず働いてお金を稼ぎます。
勉強するための資金を稼ぎます。
バイトは低賃金だと思いますが、若いのでたくさん仕事してお金を貯めます。
体が資本なので、体を壊さない程度に頑張って働きます。
パチンコ・携帯通話・ゲームなど、無駄な支出は極力避けます。
夢に向かって努力する事を理解してくれない異性は切り離します。

その間、色々な勉強もします。
仕事も勉強ですが、書籍などで幅広く勉強します。
最初はなにをしたらいいかわからないと思いますが、色々な本を読み続ければ、そのうち何を勉強したらいいか見えてくるでしょう。
本はブックオフなどで安く仕入れます。古い本、安い本がだめとは限りません。
勉強を続けていれば、そのうちいくつかの良書に出会います。

期間を定めて目標額を決め、ある程度軍資金ができたら大学に通います。
昼間の大学に通うのは経済的に厳しいので、またその他色々な理由で、大学は通信教育で卒業します。

就職には、「新卒枠」というのがあります。
新卒市場に、学歴(学校暦)が効果を持つことは否定できません。
残念ながら、通信大学卒業は、新卒枠からはじかれる事のほうが多いです。

一方、転職市場ではあまり学歴は関係ありません。
転職市場では、主に人物・能力・資格・経験・実績などが問われます。
ただ、求人募集条件に「大卒以上」というところがあります。
この場合、何処の学校か、昼間か通信か、あまり問われません。
可能性を狭めないために、通信教育でいいので4大卒になる事をお勧めします(絶対に必須の要件ではありませんが。)。
ちなみに、通信教育での卒業は、法律的には昼間部卒業とまったく同じ学士の称号がもらえます。卒業すれば自信にもつながりますし、それなりの教養も得られます。学生もほとんどが社会経験のある、また向学心の強い「大人」ですので、刺激を受けますし、多様な業界の生きた話も色々聞けます。
昼間の大学に幻想をいだいていらっしゃる方もいるかもしれませんが、少なくとも文系はモラトリアム期間で遊びに行くような所がほとんどです。卒業資格や、新卒枠を使った就職斡旋、仲間とのコミュニケーションを得る機会などに価値はありますが、講義内容に限定すれば、必死に働いて得た何百万円を払って通う価値のあるものではありません。
通信制の大学には、放送大学(県外までいかなくて済みます)、 産業能率大学(通信にしては卒業しやすいです。なおここのグループワークは評判がいいです。お勧めです。)、 中央大学(真剣にやれば卒業できるそうです。ネックは語学ですが、スクーリングでカバーできるようです。)、 慶応大学(卒業できるのは数%だそうです。) その他日本大学、法政大学、などがあります。 通信制の大学は、一般的に通学より卒業が厳しいので、基礎学力に自信がある方を除き、簡単な大学を選らんだ方が良いと思います。

難しい大学で勉強して卒業したければ、卒業後に学士編入すればよいと思います。
4年が厳しければ、2年で卒業できる通信制短大でもいいでしょう。その後3年次等に編入できます。

通信教育での大学卒業は、未来の可能性を広げる効果をもちますが、大きな武器にはなりません。そのほかにも何か大きな武器が必要です。
「それほどお金をかけずに取得できて、しかも大きな武器になるもの。」
たくさんあるでしょうが、山梨簿記学院が知っている限りで自信をもって紹介できるのは「日商簿記1級」と「IT関係スキル」です。 高度なスキル取得には時間がかかります。簡単に得られるスキルに市場価値はありません。

例えば、
きちんと働いて仕事全般を覚え、通信制の大学を卒業し、書籍などで幅広い教養を身に付け、日商簿記1級など難関資格を突破し、IT関係に詳しく、さらに語学のスキルなんかもあるならば、凄く魅力的な人材です。 あとはコミュニケーション能力を養えば完璧です。
就職しなくても、自分の力でビジネスができる可能性もあります。

お金はないよりあったほうが良いです。
しかし、貧乏はエネルギー源になる場合もあります。貧乏はマイナス効果だけとは限りません。
高い目標があるなら、貧乏から脱出したいという気持ちは、大きなエネルギー源になります。
厳しい環境にいる生命が強くなるのは、自然の摂理です。
底辺からのし上がってきた人間は強いです。苦労した人間は他人に優しくなれるケースも多いです。
可能性は大きく拡がるでしょう。

必死に頑張って、自分のできる力で少しずつレベルアップしていけば、とりあえず生まれてきて良かったと思うようになります。
人生を、自分のできる範囲で輝かせようとする意思があるなら、きっとこの世はすばらしいところになります。
努力の結果が出れば、「人生がうまくいかないのは親が悪い。」とか思わなくなります。
とりあえず生んでくれた事、ここまで育ててくれた事に感謝できるようになると思います。

困難を乗り越えた方は、強くなっても社会にやさしさを与える人になれます。
そういう方達が、知識による力を身に着け社会的に強くなること。 そしてその機会が社会によって与えられる事。 それが格差・貧困社会を解消する一つの手段ではないかと思っております。

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